合コン疲れ。そんな時に読みたい本。

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この記事のポイント。

アメリカの三大心理療法家の一人、アルバート・エリス博士。博士によれば人間は、「望み」を「極端な要求」にまで高めてしまう傾向を生まれつき強くもっているといいます。「うまくいかなければならない」というように、「望み」が「極端な要求」になると生きることは辛いものになります。

なぜなら、周囲の世界は自分の思った通りには動かないからです。そんな時、アルバート・エリス博士の論理療法が役に立ちます。簡単に言うと、自分の中の「極端な要求」を「好ましい選択肢」に変えていくのです。

「うまくいかなければならない」ではなく、「うまくいったらいいな」と現実を捉えることができれば、思い通りにいかない合コンでも楽しく過ごせる気がします。合コンに疲れた時に読みたい本です。

▼本文はここからです。

三大心理療法家アルバート・エリス。

アメリカ臨床心理学者の中で、ジグムント・フロイト、カール・ロジャーズと並ぶ三大心理療法家の一人として評価されているのが、この本の著者の一人である、アルバート・エリス博士です。「幸せなカップルになるために」とタイトルにあるように、大切な人とのコミュニケーションに焦点が当てられて書かれているのがこの本になります。

心の中では大好きなのに顔を合わせると喧嘩ばかりだったり、なぜか相手を怒らせてしまう。素直になれれば楽なのに、なかなか素直になれない。こんな経験は誰にもありますよね。そんな時は、アルバート・エリス博士達が書いたこの本を是非一度読んでみてください。相手との会話だけでなく自分自身との会話にも意識を向けることにより、今よりしなやかな生き方ができるようになるのではないかなと思います。

合理的な思いこみを作り出す。

アルバート・エリス博士といえば、この本でも紹介されている、論理療法(論理・感情・行動療法)が有名です。この本では、この論理療法の考え方を、身近な登場人物達の事例を基に、わかりやすく紹介してくれています。中でも、合コンや仕事、日々の生活にも活かせると感じたのは、18ページで述べられている「望ましくない出来事にうまく対応するための健全な[合理的な思いこみ]を作り出す」というところです。

「合理的な思いこみ」、何やら難しい雰囲気ですよね。けれど、そんなことはありません。ゆっくりみていってみましょう。アルバート・エリス博士によれば、僕たち人間は、ある「望み」を「極端な要求」にまで高めてしまう傾向を生まれつき強くもっていると言います。例えば合コンで、とても素敵な異性に出会い、「お付き合いしたい」と思ったとします。この時点では普通ですよね。むしろ、「お付き合いしたい」という思いがあると、そこから相手を楽しませるデートプランを考えたり、少しでも好きになってもらうために自分を磨いたりと、様々な努力が始まります。

LINEは直ぐに返ってこなければならない。

そのため、「お付き合いしたい」と思うことは、とても健全なことと言えます。しかし、ここで、この「お付き合いしたい」という思いが、非現実的な「命令」にまで高まってしまうことが大きな問題だとアルバート・エリス博士は言います。「なんとしてもお付き合いしたい。自分の恋は、絶対うまくいかなければならない」、「LINEは直ぐに返ってこなければならない」といった具合です。

このように、自分の中の「望み」が、「何としてもそうならなくてならない」、「うまくいくべきである」というような「極端な要求」にまで大きくなってしまうと、生きることはとても辛いものになってしまいますよね。なぜなら、周りの人は自分の思い通りには絶対に動かないからです。僕たちの「望み」は、他の人にとっては、どうでもいいことなのです。

ただ、このことの辛いところは、自分でもそんなことは分かっているというところなんですよね。「自分の思った通りになんていかない」、「相手に好きな人がいる場合もある」、「LINEが返ってこない時もある」、「人生そううまくはいかない」…。そんなことは、自分でもわかっているんです。けれど、「望み」であったはずのものが、いつのまにか、「極端な要求」になってしまう。

極端な要求を好ましい選択肢にする。

ここで、アルバート・エリス博士の論理療法の出番がやってきます。簡単に言えば、「極端な要求」を「好ましい選択肢」にするということになります。つまり、「こうならなければならない」ではなくて、「こうなったらいいな」と捉え直すことです。先程の例で言うと、「なんとしてもお付き合いしたい。自分の恋は、絶対うまくいかなければならない」、「LINEは直ぐに返ってこなければならない」という極端な要求を、「お付き合いしたい。うまくいけばいいな」、「LINEは直ぐに返ってきたら嬉しいな」というような形に変えていくのです。アルバート・エリス博士の言葉を借りるなら、

たとえ重要な目標を達成できなかったり、好きな人から拒まれたりしても、私はまずまず幸せな人生を送ることができる(アルバート・エリス他,2002,p.18)

と考えるということになります。どうでしょうか。この論理療法の考え方を身につけることができれば、決して自分の思い通りにはいかない世界で、楽しく幸せに生きていくことができるような気がしてきますよね。

うまくいけばいいな。でも、うまくいかなくてもそこそこ幸せですな。

「合コンで自分は常に完璧に振舞わなければなければならない」そんなことはありません。完璧な振る舞いが出来れば好ましいですが、失敗してもうまく話せなくても、そこを好きになってくれる人もいます。「合コンで相手は常に親切公平で、常にニコニコしていなければならない」そんなことはありません。もちろん、親切公平で相手が常にニコニコしていることに越したことはありません。しかし、相手も人間である以上、色々な事情を抱えています。仕事で嫌なことがあれば、ニコニコできない時もあります。単純に眠いのかもしれません。相手がニコニコしていなかったとしても、自分がそこそこ楽しむことはできるはずです。

合コンでみてみましたが、このことは、合コンだけでなく、仕事や恋愛、夫婦関係、全てにおいて言えることですよね。「完璧でなければならない」、「うまくいくべきだ」というのは非合理的な思いこみです。全ての要求を満たすことは、宇宙を支配している存在でもない限り、不可能です。その現実の中で、「うまくいけばいいな。でも、うまくいかなくてもそこそこ幸せですな。」というような「合理的な思いこみ」を作っていくことは、とても大切な気がしています。この本と合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

【引用・参考文献】
アルバート・エリス/テッド・クロフォード(著)斎藤勇(監訳)栗原紀子(訳)(2002)『幸せなカップルになるために:エリス博士の7つのルール』ダイヤモンド社

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