恥ずかしがり屋が合コンに参加する時に読みたい本。

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この記事のポイント。

恥ずかしがり屋の専門家、ブライアン・G・ギルマーティン。彼によれば、「成長期に誰も助けてくれる人がいなかった」という質問に対して、若者のシャイな男性の90%、大人のシャイな男性の100%がYESと答えています。若者の非シャイな男性は59%がNOと答えています。

「あなたの母親はあなたを産むときにダイエットをしていた」という質問に対しては、若者のシャイな男性の44%、大人のシャイな男性の47%がYESと答えています。若者の非シャイな男性はYESが0%です。

つまり、シャイな男性は、シャイになることが当然の環境で育ってきているのです。シャイになったのは自分の責任ではありません。しかし、シャイな自分がどう生きるのか、ということは自分の責任です。合コンに参加するシャイマンのための一冊です。

▼本文はここからです。

恥ずかしがり屋の専門家、ブライアン・G・ギルマーティン。

10年以上にわたり恥ずかしがり屋の人についての調査をしてきたアメリカの社会学教授ブライアン・ギルマーティンの著書になります。この本では、同性愛者を除くシャイな男性(いわゆる恥ずかしがり屋)300人にインタビューをした結果が、非シャイな男性(恥ずかしがり屋でない人)との比較によって、様々な角度から書かれています。 いわば、「恥ずかしがり屋の専門書」といった感じの一冊になります。恥ずかしがり屋の人が読めば、今よりも自分を知り、今の自分に自信を持つことができるようになるのではないかなと思います。逆に恥ずかしがり屋でない人が読めば、恥ずかしがり屋の人を今よりも正確に理解することができるようになると思います。

拒絶されることの恐怖。

合コンをセッティングする仕事をしていると、女性とうまく話せないことや、連絡先を聞くことができない、なかなかデートに誘えない… というような悩みを抱えている男性からの相談というようなのも受けたりする時があります。僕も、シャイな男性の一部なので(でなければ、この本は買いません)、男性達と一緒に悩んだり、一緒に解決策を考えたりしています。

話すことや、連絡先を聞くこと、デートに誘うこと… というようなことがうまく行えない。恐らくその背後にあるのは、「拒絶されることの恐怖」なのではないかなと思います。「拒絶されることの恐怖」→「恐怖から行動しない」→「更に自信を無くす」というような悪循環に陥ってしまうのです。僕の場合はそうでした。けれど、「拒絶されることの恐怖」というのは、人間である以上、多かれ少なかれ誰しもが持っているものなんですよね。問題は、その恐怖を乗り越えられるか乗り越えられないか、ということにある気がしています。ある人は、その恐怖を乗り越えられるし、ある人は乗り越えることができません。

恥ずかしがり屋にならない方がおかしい。

なぜある人はその恐怖を乗り越えることができて、なぜある人はその恐怖を乗り越えることができなかったのか。生まれ持っての気質や性格、育った環境、周囲からのサポート… 様々な要因が考えられます。その一つ一つの要因にインタビューというスポットライトを当て、なぜその恐怖を乗り越えることができず、なぜその人は恥ずかしがり屋になったのか。という原因を明らかにしていってくれるのがこの本になります。

例えば、著者であるギルマーティンの調査によれば、[成長期にひとりも助けてくれる人がいなかった]という質問に対して、「若者の恥ずかしがり屋」は90%、「大人の恥ずかしがり屋」は100%の人が「YES」と答えています。それに対して、「若者の恥ずかしがり屋でない人」では「NO。3人から4人いた」と答えている人が59%です。

[あなたの母親はあなたを産むときにダイエットをしていた]という質問に対しては、「若者の恥ずかしがり屋」は44%、「大人の恥ずかしがり屋」は47%の人が「YES」と答えています。それに対して、「若者の恥ずかしがり屋でない人」では「YES」と答えている人が0%です。

[父親がいつも怒っていた]という質問に対しては、「若者の恥ずかしがり屋」は35%、「大人の恥ずかしがり屋」は45%の人が「YES」と答えています。それに対して、「若者の恥ずかしがり屋でない人」では「YES」と答えている人が14%です。

[母親が、極端に緊張し、怒りを爆発させやすい]という質問に対しては、「若者の恥ずかしがり屋」は47%、「大人の恥ずかしがり屋」は53%の人が「YES」と答えています。それに対して、「若者の恥ずかしがり屋でない人」では「YES」と答えている人が20%です。

というように、恥ずかしがり屋の人とそうでない人についての違いが数字によって明らかにされています。このように見てみると、「恥ずかしがり屋」になるということは、その状況であれば(もちろん一人一人全員違いますが)、当たり前のことと言えるのではないかなと思います。水が高いところから低いところに落ちるように、逆に恥ずかしがり屋になっていなければおかしい、とも言えます。だから、恥ずかしがり屋である自分を責めてはいけません。また、親や周囲の環境のせいにして、そこを責めてもいけません。冷静に状況を分析し、まずは現在の自分を認めていくことがスタートなのだと思います。

想像上の視覚化で自分を変える。

この本には、恥ずかしがり屋の人がどのようにして自分を変えていくのか、ということについても書かれています。中でも面白いのが、228ページから書かれている「ビジュアライゼイション」という方法です。日本語に訳すと「想像上の視覚化」です。本文から引用すると、

シャイマンは、魅力的な女性との心地よい会話を活発にする自分を想像し、リラックスして、気を楽にしている自分を視覚化し、感じるようになる。女性が魅力を感じるようなやり方で、その場で振る舞う自分をそこに見るのだ。(ブライアン・G・ギルマーティン,1994,pp.228-229)

という感じになります。つまり、うまくいっている自分を想像し、想像の世界の自分のイメージをしっかりと見つめる、ということになると思います。この「ビジュアライゼイション」の効果を裏付けるデータも、この本に載っています。 要約するとこうなります。まず、同程度の運動能力の持ち主を3つのグループに分けます。1つ目のグループは、バスケのフリースローを一カ月間、毎朝1時間練習します。2つ目のグループは、一ヶ月間、毎日1時間フリースローで100%の確率を出す自分を想像します。三つ目のグループは、毎日フリースローの練習を1時間と、毎日1時間フリースローで100%の確率を出す自分を想像しました。

一ヶ月後のフリースローの結果は、1つ目のグループの確率は46%、2つ目のグループの確率は44%、3つ目のグループの確率は66%だったそうです。何より驚くのは、練習したグループとほぼ同程度の結果を、「想像だけ」のグループが叩きだしていることです。自分の良いイメージを自分自身で想像することの効果がとても大きいことがわかります。これは、合コンにも役に立ちますよね。合コンでモテている自分。相手を楽しませている自分。出会いをリラックスして楽しんでいる自分。ドンドン想像していきましょう。大丈夫です。きっとうまくいきます。

常識を疑う。常識を壊す。

ここまでお読みくださりありがとうございます。ここまでくると、きっと気づいた方もいると思います。この本、女性は一切出てこないんです。 「恥ずかしがり屋の男性」について書かれているんです。こと恋愛に関して言えば、「恥ずかしがり屋」であることは男性にとっては致命的ですが、女性には致命的ではない場合が多いんですよね。

この本が出版されたのが1994年なので、もう25年前になります。現在では、男性が育児休暇を取るケースも少しずつ増えてきたり、デートの費用も割り勘が当たり前になったり、少しずつ社会は変化してきています。しかし、25年経った今も、この感覚はまだ根強く残っているのではないかなと思います。この感覚というのは、「恋愛は男性がリードして進んでいく」という感覚のことです。

著者であるブライアン・G・ギルマーティンは、「最も変革を求められる種の常識は、「女性ではなく男性こそが率先して、男女の友愛関係やカジュアルな会話の口火を切らなければならない」という固定観念である」(ブライアン・G・ギルマーティン,1994,p.247)と述べています。つまり、話しかけたりすることも、告白したりすることも、デートに誘うということも、男性が率先してやらなければならないという常識を壊してしまいましょう。ということなのだと思います。

この常識は今の時代にもまだ存在している気がします。そして僕の中にもこの常識が存在しています。例えば、「合コンは男性が頑張るもの」という考え方や、「男だったら…」という考え方、「男子が女の子を楽しませなきゃ」、「オスなんだから」… というような感じです。

男性側が受け身の生き方をしてもいい。

あるシチュエーションに置かれた時に、友愛関係のイニシアティブを、どちら側が取るべきかを決定する要素は、性別(ジェンダー)ではなく、固有の性格の問題であるべきだと、私は考える。(ブライアン・G・ギルマーティン,1994,p.247)

と、ブライアン・G・ギルマーティンがこの本で述べているように、本来は男性側でも女性側でもどちらが合コンや恋愛関係をリードしてもいいのだと思います。女性が積極的で、男性が受け身でいるということにも何の問題もないはずです。もし道端で素敵な男性を見かけたら、女性側から声をかけていっていいのです。恋愛関係や合コンで、積極的になりたい人や、性格や気質的に積極的な人が、積極的な生き方をすればいいのだし、受け身な方が居心地がよく、受け身な生き方が好きな人もいていいのだと思います。

恥ずかしがり屋の人が、恥ずかしがり屋のままで生きやすい社会も素敵です。そして、恥ずかしがり屋の人が、少しずつ恥ずかしがり屋の自分から変わっていく、ということも素敵です。この本と合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

【引用・参考文献】
ブライアン・G・ギルマーティン(著)あわやのぶこ(訳)(1994)『シャイマン・シンドローム』新潮社

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