合コンで辛い時の対処法。を学べる本。

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興奮度★★★★

無名兵士の言葉。

2002年3月に『中日新聞』に掲載された、小出宣昭編集局長のコラム。その中で紹介された140年前のアメリカ南北戦争の「無名兵士の言葉」。その「無名兵士の言葉」が、この本のメインテーマです。少し長くなりますが、本文から引用してみます。

「悩める人々への銘」 
大きなことを成し遂げるために
強さを求めたのに
謙遜さを学ぶようにと弱さを授かった

偉大なことができるようにと
健康を求めたのに
より良きことをするようにと病気を賜った

幸せになろうとして
富を求めたのに
賢明であるようにと貧困を授かった

世の人々の賞賛を得ようと
成功を求めたのに
得意にならないようにと失敗を授かった

人生を楽しむために
あらゆるものを求めたのに
あらゆるものを慈しむために人生を賜った

求めたものは一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞き届けられた
私は もっとも豊かに祝福された

『自分の幸せに気づく心理学:アメリカ「無名兵士の言葉」が教える大切なこと』(加藤諦三(著)、PHPエディターズ・グループ)

とても心に響きますよね。誰でも自分が求めているモノは手に入れたいと思うはずです。そのために努力することは素晴らしいことです。しかし、自分が求めているモノがどうしても手に入らない時もあります。

「不幸の真っただ中」にある価値。

例えば合コンで言えば、「こんな人と出会いたい」、「ここは譲れない」と自分の中に明確な基準があったとします。しかし、その基準を満たす人とはなかなか出会えなかったりします。そして、やっと出会えたと思ったら、その人は自分の友達を好きになってしまったりします。人生なかなか思い通りにはなりません。

とれだけ努力しても、自分が求めているモノが手に入らない時、落ちこむし、それは苦しい経験でもあります。全然幸せな気分にはなれません。どちらかといえば「不幸の真っただ中」という感じです。

しかし、実はそんな「不幸の真っただ中」の状態にこそ、「大きな価値があるのではないか」この本で加藤諦三先生が言わんとしていることは、そんなことのような気がします。

自分の望んでいるモノが手に入りさえすれば、「幸せになれる」と考えている人は沢山います。何を隠そう、僕もその一人です。「今より給料が上がれば」「素敵なパートナーが見つかれば」「仕事がうまくいけば」「もっとモテれば!」… 今より幸せになれるように感じてしまいます。

しかし、恐らくこれは間違えています。「〇〇になったら…」とついつい考えてしまいますが、結局のところ人生は「いま」の連続です。「いま」の自分が幸せを感じることができていないのであれば、どこまでいっても、どれだけ多くのモノを手に入れても、「今より〇〇になったら、きっと幸せになれる」と、ずっと言い続けてしまうのだと思います。

合コンで言えば、「良い出会いがあれば… 」「結婚すれば… 」「ハイスペさえくれば… 」という感じでしょうか。たしかに「良い出会い」があったとしたら、テンションは上がるかもしれません。しかし、しばらくすれば「いまの自分」に戻ります。新しいiphoneを買った時のようなものですよね。

つまり、外から与えられるモノでは、本当の意味で幸せにはなれないのだと思います。「良いパートナー」が見つかったから幸せになれる訳でもなく、「結婚」できれば幸せになれる訳ではありません。

「視点を変える」ことが大切。

大切なことは、「いまの自分が、いまの自分で幸せになる」ということです。「無名兵士の言葉」は、このことを教えてくれています。

「パートナーができたら幸せになれる」「結婚できれば幸せになれる」と感じている自分が、「パートナーができなくても幸せ」「結婚しなくても幸せ」という自分に変わるということです。「求めたモノを得られなければ幸せになれない」と感じている自分から、「求めたモノを得られなかったからこそ幸せになれた」と感じられる自分に変わるということです。

つまり、加藤諦三先生がこの本で述べているように、「視点を変える」ということです。「成功と失敗」という視点でしか世の中や自分を見れていない時に、「充足と絶望」という視点でも世の中や自分を見てみるのです。すると、「失敗と充足」が共に存在していることがあることや、「成功と絶望」が共に存在していることもあることに気づくことができます。

幸せになろうとして
富を求めたのに
賢明であるようにと貧困を授かった

(前掲書)

合コンには、「辛い時」「苦しい時」もあります。楽しい時ばかりではありません。しかし、「辛い時」や「苦しい時」があるからこそ、成長することができます。そして、そのためには、視野を広げることが何より大切です。視野が広がるからこそ、「苦しみ」に向き合い、そして乗り越えることができます。

大きなことを成し遂げるために
強さを求めたのに
謙遜さを学ぶようにと弱さを授かった

(前掲書)

なりたい自分になれるから幸せになれるのではありません。何かを得たら幸せになれる訳でもありません。なりたい自分にどうしてもなれない時、欲しいモノがどうしても手に入らない時、だからこそ幸せになれるのかもしれません。そのためには、「苦しみ」を乗り越えることが何より大切です。「辛い時」「苦しい時」視点を変えることの大切さを教えてくれる一冊です。

本には人生を豊かにする力があり、合コンにも人生を豊かにする力があります。この本と合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

【引用・参考文献】
加藤諦三(2019)『自分の幸せに気づく心理学:アメリカ「無名兵士の言葉」が教える大切なこと』PHPエディターズ・グループ

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