合コンと恋愛心理学。その2。親密になるために②。自己開示。

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齋藤勇(編著)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』を参考に、「親密になること」について書いてみます。親密になるために大切なのは、自己呈示と自己開示のバランスです。

自分をさらけ出すコミュニケーション。

以前『合コンと恋愛心理学。その1。友達から恋人に変わる時③。』という記事で書いたように、人を好きになる要因の一つに「自己開示」があります。自己開示とは「ありのままの自分をさらけだそうとするコミュニケーション活動」(齋藤,2006)のことです。

ざっくりと言えば、人は自分をさらけ出している人に対して好意を持つということです。例えば、友達や同僚から、秘密や悩みを打ち明けられると、その相手との距離感はグッと近づく感じがします。「実はわたしも…」というように、自分のことも話したくなることもあります。

ただ、何でもかんでもさらけ出せばいいのかと言えば、そうでもありません。合コンで初めて会った人から、悩みや欠点、家族の問題を相談されたら、多くの人は重すぎでドン引きするはずです。

逆もあります。1年お付き合いしているのに、相手がどこに住んでいるかも分からない、どんな仕事をしているかもわからない。これはこれでドン引きです。結婚して10年経っても、悩みの一つも打ち明けてこない関係だったとしたら、なにか寂しく感じます。

何でもかんでもさらけ出せば良いという訳ではありません。そして、さらけ出さなければ良いという訳でもありません。ここで一つ疑問が生まれます。ではいったいどの程度の自己開示をするのが良いのか、ということです。

社会的浸透理論。

心理学者であるアルトマンとテイラーが提唱する、社会的浸透理論というものがあります。この理論では、出会った二人の関係が表面的なレベルから少しずつ親密なレベルへと進んでいく過程を社会的浸透という言葉で表現しています。水が少しずつ土の深い層に染み込んでいくようなイメージです。

例えば、合コンからお付き合いするまでを親密度で並べてみましょう。初対面→知り合い→恋人、という順番になります。親密度が一番低いのが初対面です。親密度が一番高くなるのが恋人です。中間の親密度が知り合いです。

社会的浸透という言葉を使って言い換えれば、浸透が一番進んでいないのが初対面です。浸透が一番進んでいるの恋人です。知り合いはその間の浸透度です。

砂浜に水が浸透していく様子を想像してみるとわかりやすくなります。コップ1杯の水を砂浜にかけてみます。すると、ある程度の範囲とある程度の深さで砂浜に水が浸みこんでいきます。これを「初対面」の浸透度としてみましょう。

次は1リットルのペットボトルの水を砂浜にかけてみます。コップの時より広い範囲に水が広がっていきます。そして、コップに比べてより深く水が浸み込んでいきます。これが、「知り合い」の浸透度になります。

最後は、バケツ1杯(5リットル)の水を砂浜にかけてみます。1リットルのペットボトルの時より広い範囲に水が広がっていきます。そして、1リットルのペットボトルに比べてより深く水が浸み込んでいきます。これが、「恋人」の浸透度になります。

言うまでもなく、「水」が自己開示の程度になります。自己開示の広さと深さが進むことは、社会的浸透が進むことを意味しています。

少しずつゆっくりと。

このように、二人の関係を水が土に染み込んでいくような、浸透として捉えることで、適切な自己開示のレベルを把握できるようになります。例えば、バケツの水を一気に砂浜にぶちまけたところを想像してみてください。広い範囲に水は行き渡ります。しかし、砂浜の奥深くまでは染み込んでいかないはずです。

もし砂浜の奥深くまで水を染み込ませようと思ったら、どのように染み込ませていくでしょうか。きっと、水を一気にぶちまけることはしないはずです。少しずつゆっくりと水を土に染み込ませていきますよね。

つまり、二人の親密度である社会的浸透度を深くするためには、少しずつゆっくりと自己開示の範囲を広げ、少しずつゆっくりと自己開示の深さを深めていくことが大切になります。

だからこそ、合コンで初めて会った人に、仕事の悩みや家族の問題をいきなり話すと、ドン引きされてしまう訳です。いきなり5リットルの水をぶちまけても、土の奥深くに浸み込む訳はないんです。

自己開示し過ぎてもいけないし、自己開示しなさ過ぎてもいけません。合コンで言えば、コップ1杯程度の自己開示が一番効果的です。例えば、合コンも終盤にさしかかり席替えでタイプの人と隣の席になれたとします。その時に、その人にだけライトな自己開示をすればいいんです。

「今日仕事で失敗しちゃって少し凹んでたんですよね」このくらいがベストです。そして、「けど、みんなで飲めて楽しかったからまた明日も頑張れそうです」という具合です。ポイントは、あくまで1人にだけ伝えるということです。他のメンバーには見せていない、「失敗して凹んでる」という自分を、ライトにさらけ出していきましょう。

そして、また会う機会があれば、次はコップ1.5杯分の自己開示を目指していけば良いわけです。あくまで、いきなりぶちまけるのではなく、少しずつゆっくりとがポイントです。慣れてきたら、いきなり1リットル投下!という変化球もありです。

さて、二回に分けて「親密になること」について書いてみました。親密になるために大切なのは、自己呈示と自己開示のバランス。そして、自己開示を少しずつ広く深くしていくことです。自己呈示と自己開示のバランスを意識することができれば、合コンを制する日はすぐそこです。

ここで一点。「自分をさらけ出す」とは言っても、なかなかそうはできない自分もいたりします。欠点をサラッと言える人になりたくても、現実の自分はなかなかなれません。僕なんかはそれです。けど、これって当たり前です。だって欠点なんですから。隠したくなることが当然だし、無理してさらけ出す必要はないのかもしれません。

けれど、自己開示を広く、深くしていくことがなければ、本当の意味で人と親しくはなれません。そして、本当の意味で自分を好きになってくれる人とも出会えません。幸せになるためには、やはりどこかで、弱さや欠点をさらけ出す勇気も必要なのだと思います。

合コンと恋愛心理学。その2。親密になるために①。自己呈示。
恋愛が始まるには「出会うこと」そして「仲良くなりたいかどうか」が大切です。そもそも、「親密になりたい」と思わないような相手と「恋愛」に発展するケースはほとんどありません。親密になるために役立つ、最強のスキル、自己呈示について書いてみました。

【引用・参考文献】

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房


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これまでに4000件以上の合コンをセッティングし、4000件以上の合コンを見てきました。
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