合コンと心理学。その1。所有欲と独占欲と依存心。

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今日は、『自立と孤独の心理学』(加藤諦三,PHP研究所)を参考に、「所有欲と独占欲と依存心」について書いてみます。次から次へと恋人を変える。いつも焦っている。どうしてなのでしょうか。

所有欲、独占欲、依存心の少ない人。

なぜ、ある人は人と自分との距離が近くなればなるほど親しくなれるのに、ある人は自分との距離が近くなればなるほどうまくいかないのか。その原因を『ビヨンド合コン。その7。近い人との関係。』では書いてみました。

一緒に住み始めた途端、気分が重く沈んでしまう。一緒にいるだけで、不機嫌になってしまう。自分との距離が遠い人には明るく接することができるのに、自分との距離が近くなると、明るい気分でいられない。なぜかうまくいかない。その原因は、心の底にある隠された所有欲と独占欲と依存心です。

所有欲や依存心の少ない人は、近い人に対してもアンビバレントにはならない。好きだけれど嫌い、一緒にいたいけれど離れていたい、といった両価的な感情をもつことはない。内面が悪いとか近親憎悪とかいったことがなくなる。

加藤諦三(2000)『自立と孤独の心理学』PHP研究所,p.91

このように、所有欲、独占欲、依存心の少ない人は近い人に対して、そのままの自分でいることができます。会社や近所の人という「外側」の人にもニコニコしていられますが、家族やパートナーという「内側」の人に対しても同じように明るく愉快な気持ちでいることができます。家に帰って来ると不機嫌になり、黙りこんでしまうということはありません。

もちろん、所有欲、独占欲、依存心というのは、多かれ少なかれ誰の心にもあります。問題なのは、自分の中の「所有欲、独占欲、依存心」の存在に、自分自身が気づいていない人です。

自分が気づいていないだけで、心の底には大きな「所有欲、独占欲、依存心」がある。だからこそ、人と自分との距離が近くなるとうまくいかなくなります。そして、次から次へと恋人を変えるようになります。

親子の分離。

では、なぜある人には隠された「所有欲と独占欲と依存心」があるのでしょうか。「所有欲と独占欲と依存心」が少ない人もいるのに、なぜある人の心の底には、大きな「所有欲と独占欲と依存心」が存在しているのでしょうか。

それは「心理的にまだ親子の分離がうまくいっていない」(加藤,2000)からです。加藤(2000)によれば、親子の分離がうまくいっていないというのは、親子の愛情を味わったことがない人。親子のつながりを味わったことがない人。いつも親の不機嫌を恐れてビクビクしていた人。親子で一度も結合することなく分離していった人です。

小さい頃、自分の悲しい気持ちや悔しい気持ち、嬉しい気持ちや楽しい気持ちを親に汲みとってもらいながら育つ人もいれば、一切関心を持たれずに育つ人もいます。お母さんとお父さんが仲良く楽しく生活している環境で育つ人もいれば、仲の悪い両親の元で育つ人もいます。

親にめいっぱい甘えることができた子供もいれば、逆に親から甘えられながら育つ子供もいます。常に不機嫌な親もいれば、いつでも機嫌の良い親もいます。やさしい親もいれば、利己主義で冷たい親もいます。

小さい子供の心は親と一体です。例えば、抱っこをされていれば外から見ても一体です。この時、心底、親に甘えられた人は、母親と一体感を味わうことができます。加藤(2000)の言う「幼児的一体感」です。

しかし、親が心の底では子供を拒絶している場合はどうなるでしょうか。この場合、子供は母親との一体感を味わうことができずに大人になります。そして大人になれば、社会的には親から離れていきます。これが、「親子で一度も結合することなく分離していった人」です。

焦ってしまう理由。

そして、このような環境で育った子供は、「世界が自分を拒否している」(加藤,2000)と感じるようになります。世界から拒否されていると心の底で感じてしまっている人が人と親しくなれる訳がありません。そして、人を恐れ、生きることを恐れるようになります。

「世界が自分を拒否している」(加藤,2000)と感じてしまった人は、何があるわけでもないのに、毎日なんとなく不安です。

何をしていても、このままではいけないと感じています。何があるわけでもないのに焦ります。仕事をしても、合コンをしても、友達と遊んでいても、恋人と一緒にいても… 今を味わい楽しむことができません。心に空白があります。その空白を埋めようとして更に焦ります。

しかし、どれだけ頑張っても心の空白は埋まりません。そして、余計に焦ります。食べ過ぎてしまうのも、何事もやり過ぎてしまうのも、素晴らしい体験が連続しないと焦るのも、眠れないと焦ってしまうのも… 何となく不安だからです。心に大きな空白があるからです。

なんでだか分からないけどこのままではいけないと感じて焦るのは、心の最も基本的なところに欠如があるからである。心理的な土台がないのである。

加藤諦三(2000)『自立と孤独の心理学』PHP研究所,p.97

心理的な土台がない。心の基本的なところに空白がある。それは、小さい頃に「幼児的一体感」(加藤,2000)を体験できなかったからです。

激しい所有欲、激しい独占欲の理由。

欠けたものをどうにか取り返そうとするから焦ります。欠けているものをどうにか埋めようとするから、モノやお金を必死で所有しようとします。自分に近い人を独占しようとします。欠けたものを取り返そう、欠けたものを埋めようとすることで、所有欲や独占欲が大きくなります。

激しい所有欲、大きな独占欲は「愛情喪失体験の裏返し」(加藤,2000)です。幼い頃、「幼児的一体感」(加藤,2000)を得られなかった。その愛情喪失体験があるからこそ、近い人に依存していまいます。近い人にしがみついてしまいます。そして、常に焦り、人と親しくなることができません。

このように、小さい頃の愛情喪失体験は、その人の人生に大きく影響を与えます。しかし、親も現実の中で生きています。会社が倒産しそうであれば、家でニコニコしてはいられません。人間関係のトラブルに巻き込まれていれば、冷静でいられない時もあります。

現実の中で生きていれば、どれだけ努力しても、ふとしたことで子供に怒ってしまうこともあれば、イライラして子供に当たってしまうこともあります。

大切なことは、理想の環境で育つことでもなければ、理想の自分になることでもありません。自分の親との関係を冷静に一度見つめ直してみることです。そして、もし心の底に「所有欲と独占欲と依存心」があるのであれば、それを認めることです。

合コンで、どれだけ「良い人」を見つけても、心の底に「所有欲と独占欲と依存心」が隠れていれば、距離が近くなればなるほど、結局はうまくいかなくなります。心の底に「愛情喪失体験」があれば、相手を支配しようとし、相手にしがみつくようになってしまいます。

どうにもうまくいかなくなってしまうのは、自分を知らないからです。自分に欠けているものがわかれば、何かが欠けている自分が幸せになる方法が見えてくるようになります。何かが欠けている自分が必要としている人もわかってきます。

今日は、『自立と孤独の心理学』(加藤諦三,PHP研究所)を参考に、「所有欲と独占欲と依存心」について書いてみました。次から次へと恋人を変え、いつも焦ってしまうのには理由があります。自分を知るということが何より大切です。

合コンには人生を豊かにする力があります。合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

合コンと心理学。その2。誠実な人。
しがみつくこと」を「愛すること」と勘違いしていては、いつまでたっても幸せになることはできません。「誠実なのにうまくいかない!」という時について書いてみました。
合コンと心理学。その3。言いたいことが言えない時。
依存心が強いと面と向かって言うべきことを言えません。まずは、自分の依存心を認めること。そして、修羅場から逃げないことが大切です。「言いたいことが言えない時」について書いてみました。

【引用・参考文献】

加藤諦三(2000)『自立と孤独の心理学』PHP研究所


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これまでに4000件以上の合コンをセッティングし、4000件以上の合コンを見てきました。
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