合コンと恋愛心理学。その11。思い込み。

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今日は、齋藤勇(編著)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』を参考に、恋愛関係での「思い込み」について書いてみます。大切なのは、自分の「思い込み」に気づくことです。

実際は△なのに〇だと思っている時。

合コンで、デートで、恋愛で… わたし達は「思い込み」をしている時が多々あります。実際は〇なのに△だと思っていることもあれば、実際は△なのに〇だと思っていることもあります。

何よりもったいないと思うのが、合コンでの「思い込み」です。職場や学校であれば、頑張らなくても定期的に会うことができます。何度も会うことで、1週間後、1ヶ月後、1年後… に、自然と「思い込み」が修正されるチャンスがあります。

「ケチだと思ってたけど、そうでもないな」とか、「めんどくさい人と思ってたけど、結構面白い人だな」という感じです。

しかし、合コンではこうはなりません。一度マイナスの「思い込み」をしてしまえば、もしくは、マイナスの「思い込み」をされてしまえば「その後」は続きません。

「この人暗いなー」という思い込み。

『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』(河合,NHK出版)によれば、人は外向型と内向型に分かれます。外向型の人は新しい場面で力を発揮することができます。内向型の人は、初対面の時は「ぎこちない」反応しかできません。

つまり、外向型の人は合コン一発目で自分の魅力を存分に発揮することができます。一方、内向型の人は、多くの場合、合コン一発目で自分の良さをアピールすることができません。

しかし、親しい人の中で力を発揮することができるのが内向型の特徴です。ということは、1週間後、1ヶ月後、1年後… というように親しくなればなるほど、力を発揮するようになるということです。

例えば、内向型の人と合コンで出会ったとします。内向型の人は初対面で力を発揮できないので、「ぎこちない態度」をとります。すると、「この人自信ないんだなー」とか「暗いなー」という「思い込み」が生まれることがあります。

時間をかけて何度も会い、親しくなれれば、実は凄く合う二人かもしれないのに、「思い込み」が全てを吹き飛ばしてしまう訳です。

ガイジンと付き合う。

もう少し、わたし達の持つ「思い込み」について考えてみましょう。『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』(齋藤勇(編著),誠信書房)の138ページで紹介されている文章を引用してみます。

今、あなたは渋谷駅のハチ公の前にいます。そこは待ち合わせの人たちで溢れかえっています。あなたの目の前で、なにやら大きな声で罵りあっているカップルがいます。どうも大学生のようです。

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房,p.138

さて、これを聞いてあなたはどのような感想を持ったでしょうか。もう一つのパターンもあります。

今、あなたは渋谷駅のハチ公の前にいます。そこは待ち合わせの人たちで溢れかえっています。あなたの目の前で、なにやら大きな声で罵りあっているカップルがいます。どうも日本人と白人のカップルのようです。

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房,p.138

さて、これを聞いてどのような感想を持ったでしょうか。前者の大学生のカップルに対して持った感情と、後者の日本人と白人のカップルに対して持った感情は同じだったでしょうか。

わたしの場合は、前者に対しては「ふーん。喧嘩したんだな」くらいの感情です。後者に対しては「あー。やっぱり難しいよね」「外国人は気が強いしなー」という感情を持ちました。

これこそが、「思い込み」です。わたしの中に、「ガイジンとの付き合いイコール難しいという思い込みがある」(齋藤,2006)ということです。気が強い外国人もいれば、気の弱い外国人もいるし、気の強い日本人もいれば、気の弱い日本人もいます。それなのに、「外国人=気が強い」という「思い込み」で状況を判断しています。

齋藤(2006)は、大学の授業「生涯人間関係論」で恋愛心理を教える中で「外国人と付き合うのは大変なんですか」という質問を多く受けるそうです。ここにも漠然と「外国人と付き合うのは難しい」という「思い込み」が存在していることがわかります。

2020年現在から見れば、いささか古い感覚とも言えるのかもしれません。しかし、もし家族や友達が、南アフリカの人と付き合う、インドネシアの人と付き合う、中国の人と付き合う、イタリアの人と付き合う、アメリカの人と付き合う、コロンビアの人と付き合う… ことになった時、あなたはどのように感じるでしょうか。そこに「思い込み」は存在していないでしょうか。

実在するのは「相手」と「自分」。

齋藤(2006)は、国籍に関係なく生育場所が離れると地域文化差が大きくなるため文化衝突は起こりやすくなるが、これは日本人と日本人の間にも言える、といいます。

同じ国に育っても、育つ家庭環境は千差万別です。そして、性格も十人十色です。外国人と日本人だから難しい訳でもなければ、日本人同士だからうまくいく訳でもありません。

「外国人と日本人のカップルは難しい」というのは「思い込み」に過ぎません。「日本人と日本人のカップルは難しい」時も沢山あるのです。

考えてみてほしいのは、「外国人」という個人は現実には存在せず、「日本人」という個人も存在しないことだ。実在するのは目の前にいる「相手」と「自分」である。

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房,p.144

大切なのは、外国人だから… 日本人だから… と、「思い込み」でうまくいくかどうかを判断することではありません。「自分」という人間と、「相手」という人間が、どのような関係を築いていくかということです。

自分の持つ「思い込み」を知る。

また、齋藤(2006)によれば、人は、付き合いが浅いうちは、他人を「その人が属する文化のステレオタイプ」に当てはめて理解しようとします。そしてこの時、マスコミ情報や友達からのクチコミ情報が多用されるそうです。

「アメリカ人はハンバーガーをいつも食べてる」「インド人はカレー好き」とか、「タイ人は辛いの好きだったよー」「イギリス人はパブ大好きだったね」という感じで、「その人自身」ではなく、その人を、「ステレオタイプ」という「型」にあてはめてみているということです。

そして、『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』(齋藤勇(編著),誠信書房)の144ページで紹介されているミラーとスタインベルグによれば、人は、人間関係が進展していくと初期のステレオタイプが薄れ、相手そのものをみるようになるといいます。

出会いの段階をSTEP1、親密度が高まった段階をSTEP2とすれば、STEP1では「アメリカ人はハンバーガーが大好き」という、自分の持つステレオタイプで「その人」を見ていても、親しくなり、STEP2へと進むと、段々と「その人」自身をみるようになります。「好きなのはハンバーガーじゃなくて、ポテトなんだ!」という具合です。

これは、合コンでも同じです。合コンでの「出会い」は先ほどのSTEP1にあたります。その時、「〇の仕事をしてるなら、□かー」とか、「この人は△っすねー」というように、誰もが自分の持つステレオタイプで「その人」を判断しています。

そして、STEP2に進むことで「〇の仕事をしてるなら、□かと思ってたけど、この人は△だなー」とか、「この人は△だと思ってたけど、〇ですわー」というように、「その人」自身をみるようになっていきます。

つまり、「その人」に対する認識は変わるということです。そして、出会いの初期においては、自分の持つ「思い込み」で「その人」を判断していることが多々あるということです。

合コンでもったいないなと思うのは、STEP2に進めずに終わってしまうことが数多くあることです。女性にも男性にもSTEP1で自分の魅力を出しきれない人は沢山います。親しくなれば、もっともっと良いところを発揮できるのに、第一印象や合コンのたった数時間で「その後」が決まってしまいます。

もちろん、「第一印象」や「たったの数時間」こそが大事とも言えます。「あっないな」とか「おっ!ありだな!」という直観も恋愛では大切な要素です。「ピン!」と来なければ、次に進む気持ちが起こらなくて当然なのかもしれません。

無理にSTEP2に進む必要もないし、頑張って自分の感じ方を変える必要はありません。誰でもタイプの人に会えればテンションが上がるし、タイプでない人に会ってもテンションは上がりません。それはとても大切な感情です。

ただ、その中で大事なことは、自分が相手を「思い込み」で判断している可能性を自分自身が知っていることです。「思い込み」をゼロにするために頑張る必要はありません。「思い込み」をしている「自分」に「自分自身」が気づくことです。

もしかしたら、世界が青いのではなく「青いサングラス」をかけているから、世界が青く見えているのかもしれない、ということを自分が知っていることです。

合コンには人生を豊かにする力があります。合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

【引用・参考文献】

石原壮一郎(2008)『大人の合コン力検定:合コンを制す者は、ビジネスを制する』ソフトバンククリエイティブ

加藤諦三(2018)『なぜか恋愛がうまくいかない人の心理学』PHP研究所

河合俊雄(2018)『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 NHK出版

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房

渋谷昌三(2012)『人には聞けない 恋愛心理学入門』かんき出版

渋谷昌三(2014)『思いのままに人を動かす 心理学入門』かんき出版







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majima.minoru

これまでに4000件以上の合コンをセッティングし、4000件以上の合コンを見てきました。
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