合コンと恋愛心理学。その12。浮気。

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今日は、齋藤勇(編著)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』を参考に、「浮気」について書いてみます。

浮気と男性と女性。

「申し訳ございませんでした」最近、テレビでよく聞くフレーズの一つです。そうです。不倫の謝罪会見です。沢山のレポーターに囲まれる中で神妙な面持ちで頭を下げる姿… 正直、謝られても困ります。もう見飽きましたよね。

謝罪しているのは大抵が男性です。そして不倫に限らず、「浮気」「二股」… 取り上げられるのは多くの場合男性です。身の周りではどうでしょうか。「浮気」しているのは男性と女性、どちらに多いでしょうか。

過去の恋愛遍歴が「武勇伝」として語られることがあります。しかし、「武勇伝」を語る女性に出会ったことはありません。「武勇伝」を語っているのは男性です。

「浮気」は男性がするものなのでしょうか。女性は「浮気」しないのでしょうか。今日は「浮気」が良いのか悪いのかではなく、「浮気」について考えてみます。

一夫多妻制は男性にはキツイ。

『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』(齋藤勇(編著),誠信書房)の147ページでは、世界849の文化の婚姻制度を調べたMurdockの研究が紹介されています。それによれば、一夫一妻制は全体の16%です。そして、全体の83%に一夫多妻制を容認する制度がみられたそうです。

戦前の日本では、裕福な男性が複数の妻妾をもつことが公然と行われていたし、買売春も法律で認められていた。村落でも、よばいの存在にみられるように、一夫一妻はあまり厳密には守られていなかったようである。

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房,p.147

100年ちょっと前の明治時代、明治天皇には5人の側室がいました。日本が厳密な一夫一妻制になったのは「ごく最近」なのです。

ただ、ここで忘れてならないのは、一夫多妻制は「男の楽園」ではないということです。一夫多妻の状態でいられるのは一部の裕福な男性に限定されます。一夫多妻制の中でも、大多数の人は一夫一妻の状態です。

むしろ、1人の魅力的な男性が複数の女性を囲い込んでしまうということは、その分男性が余ってしまうことを意味します。2020年の今、一夫一妻制の中でさえ未婚男性が余っている日本で、もし一夫多妻制が導入されたら… 今よりもっと多くの男性が結婚できなくなるということです。

一夫多妻制と一夫一妻制について書いてみました。では、なぜ男性は複数の女性を囲い込もうとするのでしょうか。なぜ、女性は複数の男性を囲い込もうとしないのでしょうか。実際、「一妻多夫の文化は非常に稀」(齋藤,2006)といいます。

やはり、「浮気」は男性がするものなのでしょうか。女性は「浮気」しないのでしょうか。

哺乳類のオスとメス。

『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』(齋藤勇(編著),誠信書房)の149ページでは、動物の性行動から予測されるような行動を、ヒトもとるかどうかを調べた、バスやシュミットらの研究が紹介されています。

哺乳類でいえば、理論的には、オスはメスより多くの子孫を残すことが出来ます。逆にメスは一生の間に残せる子孫の数がオスより圧倒的に少なくなります。

すると、オスは不特定多数のメスと交尾を繰り返そうとします。なぜなら、オスは少しでも多くの子孫を残そうとするからです。そして、メスは交尾の相手を慎重に選ぶようになります。なぜなら、メスは少しでも多くの子孫を残そうとするからです。

バスやシュミットらは、このような哺乳類の動物に対する考え方がヒトにも当てはまるのかどうかを研究した訳です。

結論は、男性の方が、よく知らない相手と性交渉をもつことに許容的です。そして、男性方が多くの性的なパートナーをもちたいと考えています。

だから、男性は「浮気」するのでしょうか。だから、女性は「浮気」しないのでしょうか。

チンパンジーの精巣がデカイ理由。

『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』(齋藤勇(編著),誠信書房)の151ページでは、「精子間競争」が紹介されています。

「精子間競争」とは、卵子を受精させ、子孫を残すために、他のオスの精子と競争することを言います。

簡単に言うと、A、B、Cというチンパンジーのオスがいて、どのチンパンジーの精子が一番早く卵子にたどり着くことができるか、という競争のことです。精子の50m走みたいなものですね。

でも、「あれ?」と思いますよね。そもそも、メスのチンパンジーが、A、B、Cという3匹のチンパンジーと交尾していなければ、「精子間競争」は起こりません。

ここに、なぜいきなりチンパンジーが登場したのかの理由があります。「ピグミーチンパンジーとチンパンジーは複雄複雌の群れで生活し、発情したメスは複数のオスと交尾をする」(齋藤,2006)そうです。チンパンジーのメスはとても積極的です。

けれど、これはオスのチンパンジーにとってはとても厳しい現実です。メスは自分だけでなく他のオスとも交尾をしています。つまり、メスが子供のチンパンジーを産んでも、自分の子供かどうかは分からない訳です。

その中できることは、少しでも自分の子孫が残る確率を高くするということになります。つまり、「精子間競争」で勝てる確率を高くすることです。

そのため、「チンパンジーでは、オスは非常に大きな精巣をもっている」(齋藤,2006)のだそうです。精巣が大きいということは、一度にたくさんの精子を出せることになります。そして、精子の数が多ければ多いほど、「精子間競争」他のオスの精子に勝てる確率が高くなります。

齋藤(2006)によれば、人間の男性の精巣の大きさは、「完全な一夫一妻制」として予測されるものより、少しだけ大きいのだそうです。つまり、進化の過程で、男性は一度に出せる精子の数を増やし、「精子間競争」で勝てる確率を高くする必要があったということになります。

それは、「女性側の浮気がしばしばあったことを示唆している」(齋藤,2006)ということになります。「浮気」は男性がするものなのでしょうか。女性は「浮気」しないのでしょうか。

浮気が存在する世界。浮気が存在しない世界。

さて、今日は「浮気」について考えてみました。『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』(齋藤勇(編著),誠信書房)の150ページでは、霊長類の中では珍しく一夫一妻制のテナガザルのことが紹介されています。

齋藤(2006)によれば、テナガザルのナワバリは隣のナワバリと近接しないために「浮気」は起こらないと言います。ただし、「浮気」が起こらないということは、メスを独占する努力をしなくていいということでもあります。

そして、テナガザルは「数年に一度」しか交尾しないそうです。「浮気」が存在しているからこそ、「浮気されたくない」と考え、努力するのかもしれません。

皆様は「浮気」に対してどのような気持ちを持っているでしょうか。そして、それはなぜなのでしょうか。この記事が「浮気」について考えてみるきっかけになれば幸いです。

合コンには人生を豊かにする力があります。合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

【引用・参考文献】

石原壮一郎(2008)『大人の合コン力検定:合コンを制す者は、ビジネスを制する』ソフトバンククリエイティブ

加藤諦三(2018)『なぜか恋愛がうまくいかない人の心理学』PHP研究所

河合俊雄(2018)『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 NHK出版

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房

渋谷昌三(2012)『人には聞けない 恋愛心理学入門』かんき出版

渋谷昌三(2014)『思いのままに人を動かす 心理学入門』かんき出版







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これまでに4000件以上の合コンをセッティングし、4000件以上の合コンを見てきました。
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