合コンと恋愛心理学。その13。恋愛のいいところ。難しいところ。

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今日は、齋藤勇(編著)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』を参考に、恋愛のいいところ、難しいところ、について書いてみます。

恋愛。

恋愛、それは日常生活の中で大きなエネルギーを費やすものです。恋愛をしていれば、単純に楽しいことが増えます。もちろん、辛いことや悩む時もあります。けれど、恋愛することで得られるメリットはやはり多い。だからこそ、多くの人が恋愛に夢中になります。

しかし、親しい関係、最も近い関係だからこそ生じる難しい問題もあります。恋愛の持つ「いいところ」を客観的に知ることと、「難しいこと」そして、その対処方法を知っていることは、恋愛をより有意義なものにしてくれるはずです。

恋愛の「いいところ」。

『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』(齋藤勇(編著),誠信書房)の160-162ページでは、アロンという研究者の研究が紹介されています。アロンが明らかにしたことは、恋愛は短期的には自己価値を高める方向に作用するということです。

アロンによれば、人は恋愛関係にある時、自己効力感や自尊心が高まります。これは容易に想像できますよね。自分のことを「好き」でいてくれる人が身近にいる時と、いない時。前者の場合の方が、全体的にテンションは上がるはずです。

更に、恋愛をすることで、自分自身に対する「見方」も変化することをアロンは明らかにしています。

恋愛を経験している群は、経験していない群よりも自分自身をより多側面から捉えることができるようになり、自己概念の多様性という指標において、その内容がより広範で豊かなものに変化していったという。

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房,p.162

恋愛をすることで、それまで自分でも知らなかった「自分の一面」を見つけることができるということです。例えば、誰でも「自分のいいところ」を知っていますよね。そして、「自分の悪いところ」も知っています。

もし、恋愛をして恋愛相手が好きなところが、「自分の悪いところ」だとしたら、自分自身に対する見方は、大きく変わるはずです。

想像してみてください。ある男の人がいます。彼は「経済力」がありません。稼ぎが少ないということです。彼は、「経済力」がないということを自分の「短所」と考えています。

そんな彼に恋人ができました。その恋人は、彼の「経済力がないところ」も彼の魅力の一つと考えています。なぜなら、彼はお金が無い中で、頭を使い、貧乏生活の中でも毎日を楽しく生活しているからです。

実は彼が「経済力がないところ」を自分一人で「短所」と思い込んでいるだけです。その「短所」を「いいね!」と思ってくれる人もいます。そのような人と恋愛関係を築いていくことで、自分の「短所」や、「自分自身」に対する「見方」が変わります。アロンはこれを「自己拡張モデル」から解釈しています。

恋愛によって、他者を自己のなかに包含し、他者の資源やものの見方、あるいは特徴を自己のなかに取り込む(自己が拡張する)ことによって、自己概念が多様になったと説明している。

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房,p.162

ざっくり言えば、恋愛関係がその人の人間性を広げる役割を果たしているということです。人間性が広がることは、より人生が豊かになることを意味しています。恋愛が人生を豊かにする、これは恋愛のもつ「いいところ」ですよね。

恋愛の「難しいところ」。

では、恋愛の「難しいところ」とは何でしょうか。『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』(齋藤勇(編著),誠信書房)を参考に、恋愛している二人や結婚している二人だからこそ起こる軋轢や葛藤について書いてみます。

齋藤(2006)によれば、恋愛関係や婚姻関係を結んでいる二人が、同じ職業や同じ目標を持っていると、軋轢や葛藤が生じやすくなります。

例えば、恋愛関係にある二人が、どちらも売れない芸人さんだったします。一人だけ売れた時、もう一人はどのように感じるでしょうか。嬉しいという気持ちもあります、けれど、心の底から喜べない自分もいたりします。パートナーの成功に嫉妬してしまう自分です。

これが、二人のうち一人は芸人さん、一人は医療関係の場合だとどうでしょうか。芸人として売れていくパートナーの成功は、素直に嬉しいはずです。

齋藤(2006)は、「自己評価維持モデル」を用いてこのようなケースを説明しています。まず、人には自己評価を維持しようとする基本的な傾向があります。そして、自分に近い他者の成功により、自己評価は上昇したり下降したりします。

自分にとってあまり関係のない分野で「自分に近い人」が成功した場合、「自分に近い人」のその成功は、自分にとっても心地よいものになります。すると、自己評価が上昇します。これが、「反映過程」です。

逆に、自分にとって関係のある分野で「自分に近い人」が成功した場合、「自分に近い人」のその成功は、自分にとっても心地よいものではなく、自分の存在を脅かすものになります。すると、自己評価が下降します。これが、「比較過程」です。

先ほど書いた二人共芸人のカップルに起こったのが、「比較過程」です。一人は芸人一人は医療関係のカップルに起こるのが、「反映過程」です。

カップルや夫婦だけでなく、「自分に近い人」の成功や優れた達成を、心の中では素直に喜べない時、ありますよね。僕はそんな時が多々あります。しかし、「自分に近い人」が成功した分野に自分も関心が高ければ、それは当然のことな訳です。ある意味、嫉妬してしまうのが普通です。

と言っても、恋愛関係や婚姻関係にある二人の間で「比較過程」が生じてしまった時、二人の関係はとても難しいものになってしまいます。しかし、せっかく出会った二人の関係を「やっぱ難しいなー」の一言で終わらせてしまうのはあまりにもったいない。

せっかく関心のある分野が近い二人です。「比較過程」という大きな壁を乗り越えることができれば、更に豊かな人生になりそうです。では、どうすればいいのでしょうか。

関与度の高い事柄が、恋人や夫婦で重なっている場合、比較過程が生起する可能性がある。このリスクを避けるには、ニ者間で、関与の高い領域をずらしたり、共同して結果を出すことなどが考えられる。

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房,p.169

自分が少しだけズレれば、二人でカバーできる範囲は広くなります。また、二人であれば一人の倍の力を出すことができます。二人で協力してみることができれば、より大きな成功を手にすることができるのかもしれません。

そして、最大の「成功」は、協力して「比較過程」を乗り越えたという経験であるのは間違いありません。

知っていることが大事。

さて、今日は恋愛の持つ「いいところ」と、「難しいところ」について書いてみました。恋愛の「いいところ」を知ることは、恋愛をより有意義なものにするために役に立ちます。

そして、恋愛の「難しいところ」を知っていれば、「難しい状況」になった時、適切な対応をとることができるはずです。この記事が「恋愛」について考えてみるきっかけになれば幸いです。

合コンには人生を豊かにする力があります。合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

【引用・参考文献】

石原壮一郎(2008)『大人の合コン力検定:合コンを制す者は、ビジネスを制する』ソフトバンククリエイティブ

加藤諦三(2018)『なぜか恋愛がうまくいかない人の心理学』PHP研究所

河合俊雄(2018)『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 NHK出版

齋藤勇(編著)(2006)『イラストレート 恋愛心理学:出会いから親密な関係へ』誠信書房

渋谷昌三(2012)『人には聞けない 恋愛心理学入門』かんき出版

渋谷昌三(2014)『思いのままに人を動かす 心理学入門』かんき出版







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これまでに4000件以上の合コンをセッティングし、4000件以上の合コンを見てきました。
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