合コンで、モテるから楽しいのではなく、楽しいからモテる、ということに気づいた時に読む本。

心理学

興奮度★★★

この記事のポイント。

ペンシルべニア大学のマーティン・セリグマン。ポジティブ心理学の創設者です。セリグマンは、結婚と幸福には強い関連性があるという調査結果が多いと言います。

しかし、未婚者、既婚者、離婚者の中で、一番幸福度が低いのが、「あまり幸せでない結婚」をしている人です。更にセリグマンは次のように言います。

結婚すると本当に誰もが幸せになれるのだろうか?意地悪なようだが、次のような可能性も考えられる。つまり、もともと幸せな人だから結婚することができ、結婚生活が長続きするのかもしれない。(セリグマン,2004)

合コンも同じです。彼女ができたら、彼ができたら幸せになれるのではなく、既に幸せな人だからこそ、うまくいく気がしています。合コン前に読む本です。

▼本文はここからです。

ポジティブな人は、幸せで長生きで成功する。

「楽観的で前向きな人は、幸せで、長生きで、成功する」この本の表紙には、こう書かれています。これは楽観的で前向きになりたくなりますよね。ポジティブであることがいかに大切か、ポジティブであることがどれだけ人生に影響を与えるのか、ということが様々な事例を基に説明されている一冊です。

例えば、1930年代に修道女となった女性達についての、ポジティブな感情量と寿命との関係を調べた研究では、「幸福な修道女=長生きする修道女」という関係が明らかにされています。世間から隔離され、酒も飲まずタバコも吸わない、味気ない食事に異性との接触もないという規則正しい生活を送っている修道女達。経済上、社会上、全員が同じ基盤の上で生活しているにもかかわらず、寿命や健康状態には大きな違いが現れたとマーティン・セリグマンは述べています。そして、その違いをもたらすものが、その人の持つ「ポジティブな感情量」だといいます。ポジティブな感情をより多く持っている修道女の方が、健康で長生きだったのです。

どうすればより楽しく、より幸せに、より健康に生きることができるのか… 。というように、どちらかと言えば、普通の人がよりよく生きていくのに役立つ心理学が、ポジティブ心理学なのだと思います。自分の中のマイナスをプラスにするのではなく、マイナスはマイナスとして認めてあげる。そして、プラスの部分を更に伸ばしていく。自分の持っている長所を生かして幸せになるという心理学と言えるかもしれません。

幸福の公式。

誰もが幸せになるために生きているし、誰もが幸せになりたいですよね。ただ、こうしたら幸せになれるというような「幸せの形」は決まっていません。そんな時、この本で紹介されている幸福の公式が参考になります。「幸福の公式:H=S+C+V」Hは永続する幸福のレベル。Sはその人にあらかじめ設定されている幸せの範囲。Cは生活環境。Vは自発的にコントロールする要因。となります。

まず、Hの「永続する幸福のレベル」。一時的な幸せと永続的な幸せを区別することが必要だと、マーティン・セリグマンは言います。これは誰しもが経験していますよね。SNSで「いいね!」をもらえた時、新しいiphoneを買った時、合コンでタイプの人に会った時… 一時的に幸福感は高まります。しかし、その幸福感がずっと続くことはありません。いつまでも長続きする幸福を増やすことに挑戦することが大切になります。

Sは、自分があらかじめ持っている幸福の範囲です。例えば、幸福度を測るテストを親子で受けると、約半数の親子の採点結果は似たようなものになるといいます。ポジティブな親の元で育てば、子供もポジティブになるというように、多くの場合幸福度も遺伝していくのです。そして、良いことや悪いことがあっても、この「あらかじめ持っている幸福の範囲」に幸福度は戻る働きをするといいます。宝くじで一等が当たっても、時が経てば今の幸福度に戻ります。脊髄損傷で下半身不随になってしまっても、数年以内「麻痺のない人たちよりわずかに不幸せ」と思える程度まで回復すると、マーティン・セリグマンは述べています。

Cは生活環境から得られる幸せです。例えばお金。この本で紹介されている調査によれば、お金があるほど生活満足感が高まる傾向にあるといいます。ただし、例外も沢山あります。ブラジルやアルゼンチン、中国は、お金の無さから予想されるよりも、生活満足感ははるかに高いといいます。そして、ある一定の金額(GNP8000ドル)を超えると、それ以上の富は生活満足感と無関係になるそうです。一般的に大金持ちと言われる人達でも、その幸福度は一般的な人よりほんの少し高いだけだといいます。つまり、お金があれば生活満足感はそれなりに高くはなるが、お金があれば必ず幸せになれるわけではない。ということが言えると思います。

Vは自発的にコントロールする要因です。マーティン・セリグマンの言葉を借りれば、「過去をどうとらえ、未来をどう展望し、現在をどう生きるか」(セリグマン,2004,p.89)ということです。SやCと比べて、努力すれば一番コントロールしやすい要因と言えるかもしれません。そして、「感謝度測定テスト」や「未来を楽観し希望を持つ方法」というように、Vについて、この本では多くのページが割かれています。

このように、幸せを「幸福の公式:H=S+C+V」という概念で捉え直すことで、幸せを多角的に見ることが出来るようになります。そして、自分が具体的に何を受け入れて、何を変えるように努力していけばいいかがはっきりしてくるのではないかなと思います。Sの、自分があらかじめ持っている幸福の範囲は、受け入れていくより仕方なさそうです。Cの生活環境から得られる幸せはコストがかかるというデメリットがありますが、出来る範囲で変えていけばそれなりの効果がありそうです。そして、Vの自発的にコントロールする要因は、時間をかけて努力していけば、一番効果が高そうな気がしますよね。

結婚と幸福度。

最後に、結婚と幸せについてです。マーティン・セリグマンによれば、結婚と幸福には、強い関連性があるという調査結果が多いといいます。しかし、未婚者、既婚者、離婚者、の中で、一番幸福度が低いのは、「あまり幸せでない結婚」だと言います。つまり、好きでもない人と結婚するくらいなら結婚しない方がマシ、と言えると思います。そして、マーティン・セリグマンはこうも言っています。

結婚すると本当に誰もが幸せになれるのだろうか? 意地悪なようだが、次のような可能性も考えられる。つまり、もともと幸せな人だから結婚することができ、結婚生活が長続きするのかもしれない。(セリグマン,2004,pp.79-80)

これは、合コンでも言えそうですよね。モテるから幸せ、好きな人から好かれるから幸せなのではなく、楽しい人や幸せそうにしている人だからこそモテるし、好かれると言えるのかもしれません。結婚したから幸せになれるのではなく、幸せな人だからこそ結婚出来て、更に幸せになれる。〇〇になったら幸せになれるのではなく、幸せは「いまここ」にあるのだと思います。この本と合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

【引用・参考文献】
マーティン・セリグマン(著)小林裕子(訳)(2004)『世界でひとつだけの幸せ:ポジティブ心理学が教えてくれる満ち足りた人生』アスペクト

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