合コンと数字で向き合いたい時に読む本。

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この記事のポイント。

数字を武器として使う。自分の提案を通す。周囲を説得する。状況を冷静に判断する。数字を使いこなすことが出来れば、下が上を動かせるようになります。三木(2017)の言う「攻めの数値化」です。

数字は合コンにも使えます。例えば、いい出会いがない時。この本で三木(2017)は、「自分で管理できる行動に対して、数字で目標を決めることが重要」と述べています。

「沢山出会う」ではなく「今月合コンで10人と出会う」と決めてしまうのです。具体的な数字があるからこそ、新たな「可能性」に出会える時もあります。合コンと数字で向き合う時の一冊です。

▼本文はここからです。

攻めの数値化を手にする。

ソフトバンクグループ孫正義さんのもとで、社長室長を務めた、三木雄信さんが、孫社長に叩き込まれた数字との付き合い方を分かりやすく教えてくれる本です。統計学の専門知識や、複雑な数学の理論も必要なく理解できる内容なので、「数字」が苦手な人でも楽しんで読める内容だと思います。三木雄信さんがこの本で提案しているのは、

「上から押し付けられる"受け身の数値化"」ではなく、「下が上を動かせるようになる"攻めの数値化"」(三木雄信,2017,p.2)

になります。下が上を動かす「攻めの数値化」、なんか面白そうですよね。数字を武器として使うことができれば、自分の提案も通りやすくなる確率も高くなり、周囲を説得する力も高くなるはずです。そして、状況を、感情ではなく、数字で冷静に判断することもできるようになっていくのだと思います。

この本は、数値化することのメリット、数値化仕事術のポイント、プロセス解析や重回帰分析といったデータ分析の方法、数字の強い人が知っている理論や法則、間違った数値化、といったように分かりやすく章立てされて構成されています。なので、最初から一つずつ読んでいく必要はなく、自分が興味のあるところだけを読んでみる読み方が合うような気がします。興味のあるところであれば、無理なく数字も頭に入ってくるので、とても効率も良いですよね。

合コンに最適なプロセス解析。

さて、僕がこの本で一番面白いと思ったのは、「プロセス解析」という部分です。恥ずかしながら、この本を読むまで、「プロセス解析」という言葉すら知りませんでした。けれど、この概念、仕事だけでなく、合コンにとても役に立つと思います。

ざっくりと説明すると、「プロセス解析」とは、物事の始点から終点までのどこに問題があるのか、ということを明らかにしたい時に有効な手法になります。仕事や勉強、合コンで思うような成果が出ない時、誰にもありますよね。そんな時、その仕事や勉強、合コンの一連の流れの中で、どこに問題があるのか、ということを「プロセス解析」が明らかにしてくれます。どこに問題があるかが分かれば、具体的な改善策を立てることが出来ますよね。なので、「問題」を明らかにすることはとても大切と言えると思います。

では、プロセス解析とはどのようなものか、合コンを例にして具体的にみていきましょう。
出会いの季節である春。Gさんは誓います。「絶対に夏までにパートナーを見つけるぞ!」そして、友達の紹介や合コン、街コンなんかにも積極的に出かけていき、デートも行きました。けれど、なかなかうまくいきません。いつのまにか梅雨に入り、梅雨が終わり、そして、気づけば夏になってしまいました。結局、夏までにGさんはパートナーを見つけることが出来ませんでした。そして、こう言います。「いい出会いってなかなかないなー」。

合コンをプロセス解析してみる。

今回は合コンに例えてみましたが、合コンだけでなく、勉強でも仕事でもスポーツでも、人間関係でも、目標を立てて奮起はするものの、その目標をうまく達成出来ない時、ありますよね。そんな時にプロセス解析が役に立つのです。

❶分ける。
まずは、仕事やパートナーが見つかるまでの一連の流れを、プロセスごとに分けることが大切になります。パートナーを見つける、ということで考えれば、始点は「出会い」になります。そして、終点が「パートナーが見つかった状態」です。始点と終点を決めた後、その間をいくつかのプロセスに分けていきます。Gさんのプロセスを見てみましょう。

①出会い(合コン等)
②連絡先の交換
③食事デート
④休日デート
⑤お付き合い

ざっくりではありますが、5つのプロセスに分けることができました。出会って、連絡先を交換して、デートを重ねて、お付き合いする。プロセスがもっと多い方もいれば少ない方もいると思います。そこは自分の物差しに合わせて考えてみてください。

❷数字を計測する。
いくつかのプロセスに分けることができたら、次はプロセスごとに数字を計測していきます。計測する数字は「歩留まり」です。三木雄信さんによると、「歩留まり」とは、もともと製造業の品質管理で使われる用語で、「ある品目の生産量に対して、それに含まれる良品の割合」のことです。なので、歩留まりが高いと不良品が少なく、歩留まりが低いと不良品が多いということになります。営業職で考えれば、お会いしたお客様のうち何人が契約までたどり着いたのか、歩留まりが高ければ仕事がうまくいっていて、歩留まりが低いと仕事がうまくいっていない、という感じになります。

では、Gさんがこの1ヶ月「①出会い(合コン等)」のプロセスで、実際に出会えた人数は何人か、そして、そのうち何人が「②連絡先の交換」に進んだのか、更にそのうち「③食事デート」に進んだのは何人か… といったように、プロセスごとの歩留まりを計測していきます。実際にGさんの数字をみてみましょう。

①出会い(合コン等)→10人
②連絡先の交換→9人
③食事デート→1人
④休日デート→1人
⑤お付き合い→0人
以上のようになりました。

歩留まりを計測すると、
①→②=90%
②→③=11%
③→④=100%
④→⑤=0%
となります。ここからどこに問題があるのかを考えていきます。

改善できるポイントを探す。

歩留まりが一番悪いのは、④→⑤「デートを重ね、お付き合いに進む」の部分です。Gさんのケースで言えば、「④休日のデート」まで進んだけれど、結局お付き合いすることはなかったということになります。デートがあまり楽しくなかったのかもしれないし、何かピンと来なかったのかもしれません。ただ、一生を共にするかもしれないパートナーを選ぶとすれば、ここは慎重になるのは当然ですよね。なので、④→⑤「デートを重ね、そしてお付き合いに進む」の部分の歩留まりは、ひとまず気にせずにいきましょう。

次に歩留まりが大きく下がるのは、②→③の部分です。つまり、連絡先の交換はしたけれど、社交辞令で終わってしまったり、そもそも連絡もとっていない、連絡はしてるけど二人で合うほどではない。つまり、連絡先の交換から次につながっていないパターンです。 9人と連絡先を交換して、「③食事デート」まで行ったのは1人です。Gさんのケースで言えば、一番改善出来そうなポイントはここにあるような気がします。

あまりピンとはこないけど、とりあえず「③食事デート」に行ってみたら、合コンではできなかった話ができて意外に盛り上がるかもしれませんし、予想もしなかった共通の趣味が見つかり、そこから二人の距離が一気に近づくかもしれません。もちろん、「③食事デート」に行ってみたら、予想通りのつまらなさ… となる可能性もあります。けれど、もし、連絡先を交換してから、次のプロセスである「③食事デート」まで進むのが1人ではなく、4人いたとしたら、その次のプロセスである「④休日デート」まで進む人数が増える可能性は高くなりますよね。人生、何が起こるか分かりません。

「数値化合コン術。

さて、もしこの本を読み終えた僕がGさんだったら、数字を使ってこの状況に対応します。具体的にはまず、②→③の歩留まりの目標を50%に設定し、そのための行動を起こします。つまり、連絡先を交換した方の中で、半分の人と「③食事デート」まで進むことを目指します。具体的には、連絡先を交換した9人全員をまずは食事に誘うようにします。そして、もし誘ってくれる方がいたら、必ず行くようにします(相手に危険性が無いと思われ、生理的に無理でなければです)。

まずはこのように行動し、その後、②→③の歩留まりを計測します。全員を食事に誘ったのにも関わらず、②→③の歩留まりが改善しない場合は、合コン時の態度や話し方、服装に問題があったのかもしれません。もしくは、食事への誘い方に問題があるのかもしれません。その時は、モテる友人を探して、合コンでの話し方や振る舞い方、話し方、その後の食事への誘い方を教えてもらい、再度チャレンジします。その後、また数字を計測し、うまくいったところ、うまくいかなかったところを反省、改善して、またチャレンジします。

このように、具体的な数値目標を決め、数値の計測、改善、実行、というサイクルを繰り返すことで、②→③の歩留まりは徐々に上がっていくはずです。「②連絡先の交換」から「③食事デート」まで進む人数が増えるということは、それだけその人の事を知れる機会が増えるということと、人との付き合いにおいての技術が高くなることを意味しています。

小学校や中学校、高校、その後の人生において、第一印象ではなく、何日も何ヶ月も、何年も会っていたからこそ「良さ」がわかる、という経験は誰しもありますよね。つまり、相手に危険性が無いと思われ、生理的に無理でないのであれば、とにかく会って会って会いまくることは、決して無駄にはならないのではないかなと思います。 合コンの場合、第一印象、見た目、話し方、雰囲気で勝負が決まってしまうことが多々あります。しかし、スルメが噛めば噛むほど味が出るように、ジーンズが履けば履くほど味がでるように、一発目には味が出ないタイプの方も沢山いるのです。

三木雄信さんは本の中で、「自分で管理できる行動に対して、数字で目標を決めることが重要」(三木,2017,p.88)と述べています。 「いい出会いないなー」、「良い人いないなー」と思った時、自分の行動を数字で計測し、自分で管理できる行動に対して、数字で目標を決めていく方法も一つの戦略なのだと思います。「沢山出会う」、「ドンドン食事に行く」というざっくりした感じではなく、「1ヶ月に合コンで15人と出会う」、「1ヶ月に10人と連絡先を交換する」、「食事に誘われたら100%OKする」、「連絡先を交換した相手は100%食事に誘う」、というように、具体的な数字で目標を決めていくのです。

感情だけでなく、数字の目標と共に合コンに臨んでみることによって、合コンだけでは気づくことが出来ない「良さ」や「可能性」に出会うことができるかもしれません。そして、自ら数字の目標を決め、自ら行動していくことが大切です。この本と合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

【引用・参考文献】
三木雄信(2017)『孫社長にたたきこまれた:すごい「数値化」仕事術』PHP研究所

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