合コンと出会い。自分の中にいる「知らない自分」その2。思考、感情、感覚、直観。

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「思考、感情、感覚、直観」どの機能が強いかで感じ方や捉え方が変わります。合コンで、自分と他人の「主機能」と「劣等機能」を理解するメリットを書いてみました。

思考、感情、感覚、直観。

先日書いた、「合コンと出会い。自分の中にいる「知らない自分」その1。内向型と外向型。」では、合コンで大切なこととして、「自分の中に「知らない自分」がいる」ということを知っていることが大切と書きました。

今回は、「自分の中にある眠っている心の機能」について取り上げてみたいと思います。結論は前回と同じです。合コンでは、「自分の中に「知らない自分」がいる。このことを知っていることが大切」です。

「合コンと出会い。自分の中にいる「知らない自分」その1。内向型と外向型。」では、ユング心理学の内向型と外向型という考え方を紹介しました。そして、ユングは、内向型、外向型、というような一般的態度の他に、人間に備わる心理機能が4つあると考えていました。

思考、感情、感覚、直観の4つです。『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 (河合俊雄,NHK出版)では、「灰皿」を見た人の反応として思考、感情、感覚、直観の4つの心理機能が次のように説明されています。

例えば灰皿を目にした時に、それが陶器で、割れやすいという属性を持つことなどについて考えるのが「思考」機能。その灰皿の美しさに感嘆したり、逆にこれは自分の好みではないと判断したりするのが「感情」機能です。「感覚」は、灰皿の色やデザインを"的確"につかむ機能。「直観」とは、灰皿を見た途端に灰皿そのものとは関係のない、幾何学的な問題の解答がひらめくというような機能を言います。

河合俊雄(2018)『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 NHK出版,p.22.

合コンで考えてみると、相手の職業や趣味、自分の過去の経験からどのような人かを考えるのが「思考」機能の強い人。「好き」「嫌い」という感情で判断するのが「感情」機能の強い人。服装や髪型、見た目、スタイルを重視するのが「感覚」機能の強い人。出会った瞬間に「自分はこの人と結婚する」とひらめくのが「直観」機能の強い人。このように言えるかもしれません。

『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 (河合俊雄,NHK出版)には、タイプごとの音楽を聞いた時の反応の違いも紹介されています。

音楽鑑賞中に音や楽曲の構成に注目するのは思考機能が強い人。感情機能が強い人は音楽が醸し出す感じに酔いしれ、音楽よりも優れた再生装置によるよい音など音そのものを愛するのが感覚機能の強い人。直観機能が強いと、音楽の背後にある不可解な何かに心を踊らせる。

河合俊雄(2018)『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 NHK出版,p.22.

外向的思考型?。内向的直観型?。外向的感覚型?。

同じ灰皿を見ても、同じ音楽を聞いても、その人が「思考、感情、感覚、直観」のどの機能が強いかによって感じ方や捉え方が全然違うことがわかりますよね。合コンでも同じです。同じグループ、同じ人に出会っても、その人が「思考、感情、感覚、直観」のどの心理機能が強いかによって感じ方、ジャッジの仕方は変わってきます。

河合俊雄(2018)『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 NHK出版,p.22.

因みに、「思考、感情、感覚、直観」は、このように位置しています。思考と対立関係にあるのが感情です。感覚と対立関係にあるのが直観です。例えば、女性が2人で合コンに参加したとします。相手の男性2人がやってきます。女性が2人共「感情」機能が強ければ、2人の感じ方は近くなります。しかし、1人は「感情」機能が強く、もう1人は「思考」機能が強いとすれば、2人の感じ方は全然違うものになるはずです。

ユング心理学では、この「思考、感情、感覚、直観」という4つの心理機能に、「合コンと出会い。自分の中にいる「知らない自分」その1。内向型と外向型。」で紹介した「外向」と「内向」という一般的態度をかけ合わせ、8つのタイプに分類します。『面白くてよくわかる!ユング心理学』(福島哲夫,アスペクト)によれば、

外向的思考型の人は、物やお金、目に見える物質の世界に関しての論理が中心。
内向的思考型の人は直接目に見えない原理や理論が中心。
外向的感情型の人は、喜怒哀楽を周囲と共有する。善悪・好き嫌い・快不快の判断が早い。
内向的感情型の人は、内面では感情豊か。おとなしいが喜怒哀楽はしっかりあるタイプ。
外向的感覚型の人は、外からどう見えるかを気にする。ファッション、グルメに興味。社会のことは無関心。
内向的感覚型の人は、オタク的な人。物から来る感覚を、ひたすら自分の中で追求し、人との共有が難しい。
外向的直観型の人は、世の中や物についてのひらめきや本質把握が得意。アイデアマン。
内向的直観型の人は、人の心や目に見えないことについてのひらめきや本質把握が得意。

福島哲夫(2009)『面白くてよくわかる!ユング心理学』アスペクト,pp.78-80.

深い理解、抗しがたい魅力。

自分がどのタイプなのか、友達がどのタイプなのか、合コンで出会った相手はどのタイプなのか、ということを考えてみることは楽しそうですよね。そして、自分が好きになった人はどのタイプなのか、自分が嫌いなのはどのタイプなのか… このことも掘り下げてみると、新しい発見がありそうです。

自分と似たタイプと一緒にいると、何より安定感があります。派手さはないけど、居心地がいいという長所があります。逆に、自分と違うタイプに安定感はありません。しかし、一緒にいてめちゃくちゃ面白い。そして、どうにも心が惹かれてしまます。

われわれは自分と反対の型のひとを不当に低く評価したり、誤解したりすることが多い。[…]ユングも指摘しているように、実際には、自分の反対の型のひとを恋人や友人に選ぶ傾向も強いのである。[…]自分と同型のひとに対しては深い理解を、反対の型のひとに対しては抗しがたい魅力を感じて結ばれるといってよいだろう。

河合隼雄(1994)『ユング心理学入門:河合隼雄著作集第1巻』岩波書店,pp.26-27.

自分の好きな人や、自分の周りの友達を見てみると面白そうです。自分はなぜこの人に魅力を感じているのか、自分はなぜこの人と友達でいたいと思うのか… 。自分の弱い部分を補ってくれるからかもしれないし、似た物同士だからかもしれません。

心理機能の「相補性」。

さて、次は「思考、感情、感覚、直観」という4つの心理機能の「相補性」についてです。まず大切な点は、誰の中にも「思考、感情、感覚、直観」という4つの心理機能が備わっているということです。そして、最も強く現れているのが「主機能」、その反対が「劣等機能」、残り二つが「補助機能」になります。

例えば、思考が「主機能」の人は、感情が「劣等機能」で、感覚と直観が「補助機能」です。感覚が「主機能」の人は、直観が「劣等機能」で、思考と感情が「補助機能」です。

河合俊雄(2018)『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 NHK出版,p.26.

繰り返しになりますが、誰の中にも「思考、感情、感覚、直観」という4つの心理機能が備わっています。そして、大事なことは、自分の「劣等機能」を、時間をかけて開発し、発展させていくことだと河合隼雄(1994)は言います。

「思考」が主機能の人がいたとすると、感覚と直観を支えとして、「感情」を開発していくということです。「直観」が主機能の人がいたとすると、思考と感情を支えとして、「感覚」を開発していくということです。

自分の中の「知らない自分」。

このことを知っていると合コンでも、今までとは違った景色が見えてきます。「ハズレだー」という時、それは自分とは違う「タイプ」なだけかもしれません。「われわれは自分と反対の型のひとを不当に低く評価したり、誤解したりすることが多い。」(河合隼雄,1994)この、河合隼雄先生の言葉を忘れてはいけません。

「ハズレだー」と思った人も、よくよく観察してみると、自分の「劣等機能」が主機能の人なのかもしれません。だとすれば、自分の中でこれから開発していこうとしている機能について、学べる良い機会にもなります。また、「話面白くないなー」と感じたその相手は、もしかしたら、「内向型」なのかもしれません。初対面での爆発力にはかけますが、外向型にはない強みが内向型にはありますよね。

幸か不幸か、人生には無意識の劣等機能について考えざるを得ない場面がたくさんあります。思わぬ移動や新しい仕事、家族や友人との不和、よい意味でも悪い意味でも新しい人との出会い。こうした出来事と向き合い、乗り越えていくためにも、自分の中に"知らない自分"や眠っている心の機能があることを理解しておくことは大切だと思います。

河合俊雄(2018)『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 NHK出版,p.28.

河合隼雄(1994)は、「外からではなく、内から見た性格論としての意義を十分にもっている」と述べています。つまり、この「思考、感情、感覚、直観」という4つの心理機能によって、「あの人は感情型」「こっちの人は思考型」というように、「レッテル」を貼ることはその本質ではないということです。

「思考、感情、感覚、直観」という4つの心理機能の存在を知ることは、他人を理解し、良い関係を築くために有効であり、何よりも自分の中にある「眠っている機能」を機能を開発、発展させていくために役に立ちます。つまり、「自分を深く理解し、自分の可能性を広げるために役に立つ」というのが「思考、感情、感覚、直観」という4つの心理機能の存在を知ることの本質です。

合コンで出会った相手は、どの「心理機能」が主機能なのかを考える余裕が自分にあれば、まず、相手に興味を持つことができます。すると、自分の態度が変わります。自分の態度が変われば、相手の態度も変わります。相手をより深く理解しようとする姿勢が結果として合コンを盛り上げることにもつながっていきます。

もし、合コンで出会ったタイプでない相手が、自分の「劣等機能」を「主機能」としている人なのであれば、相手に興味を持つことができるはずです。相手から学ぼうと思うはずです。すると、自分の態度が変わります。自分の態度が変われば、相手の態度も変わります。自分をより深く理解し、自分の可能性を広げようとする姿勢が結果として合コンを盛り上げることにもつながっていきます。

さて、この記事では、「自分の中にある眠っている心の機能」について取り上げてみました。結論は変わりません。合コンでは、「自分の中に「知らない自分」がいる。このことを知っていることが大切」です。

合コンには人生を豊かにする力があります。合コンで、皆さまの人生が更に豊かになることを願っています。

【引用・参考文献】
河合俊雄(2018)『NHK 100分 de 名著 河合隼雄スペシャル:こころの構造を探る』 NHK出版

河合隼雄(1994)『ユング心理学入門:河合隼雄著作集第1巻』岩波書店

福島哲夫(2009)『面白くてよくわかる!ユング心理学』アスペクト

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